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Diaryではない何か。

はてなのアトモスフィア

こんなことを書いたら、どんなに糾弾されるかわかっている。
世のはてな愛護家には、鬼畜のように罵倒されるだろう。
はてな愛護管理法に反するといわれるかもしれない。
そんなこと承知で打ち明けるが、私は……。


てな訳で何を書くかというと、ここ数日物議をかもしているいわゆる「猫殺し」のコラムについて関心を持ってたくさんのブログを回っているうちに感じたのだが、なんだかはてなの中では例のコラムについて他社のブログサービスより肯定的な意見の割合が多いんじゃないかという気がしたので、それで実際に調べてみることにした。


ブログ検索のNAMAANは、検索結果の横に各ブログサービスのアイコンが一つ一つ大きく表示されるので、分類がしやすい。
そこでこれを使って、例のコラムをとりあげた最初のエントリーから現時点で最新のものまでをリストアップして集計してみた(当然だけど“最初”とか“最新”とかいうのはあくまで今回のNAMAANの検索結果においてという意味)。


[エントリー検索:坂東眞砂子 by NAMAAN]←リンク

ブログ 肯定的 否定的 肯定率
はてな 13 19 40.6%
その他 5 68 6.8%

はてな一社と他社ブログ全てを同列で対比するのはどうかとも思うが、これだけの差があれば十分気のせいじゃなかったと言うことぐらいはできるだろう。


各エントリーの肯定・否定の分類だけれど、正直とても難しかったし、実際かなり恣意的な判断も多かったと思う。
はてなダイアリーのエントリーの文章は総じて分かりにくい。擁護するにしても批判するにしてもいくつもの理屈のフィルターを通さないと自分の言葉が出てこないらしい。
それで結局どちらなのか読んでいて判断ができずにノーカウントになったエントリーもいくつかあった。
はてな以外のエントリーについては、わざわざこの話題について書くぐらいなので自分で犬や猫を飼っている人が多く、ちゃんと読む前にいわゆる脊髄反射的な文章で評価に困ったり、あとはやたらコラムの全文引用をしている人が多くて、そういう人に限って文末に「だそうです。許せませんね。」とか付け足すだけで一つのエントリーにしてたりで、結論のみでそこに至る心の過程が一切書かれていないものについてもある程度フィルタリング(ノーカウントに)させてもらった。


あと、今回気がついたはてなのひとの肯定派の特徴について書くと ---
全体的に感情の起伏があまり感じられないべたっとした印象で、自分はとても猫好きなんだよと前置きをしてから擁護論を展開する文章が多かった。それだけ自分はリベラルな視点から論理を展開しているんだと言いたいのだろう。


今回問題になっていることの本質は、避妊手術の是非とか、ゴキブリなら殺していいのかとか、豚を殺して食べてるだろうとかそういうことじゃなくて、目の前で生まれたばかりの子猫をつまみあげて親猫から引き離して崖から投げ落とす行為そのものがどうなのかってこと。
「非難する資格」があるかなんてこともどうでもいい。
他のものを引き合いに出して相対化して“理解できること”や“よくあること”に置き換えようとする意味も分からない。


本当のところ、擁護している人たちは実際に彼女と同じ状況に身を置かれたときに、崖から子猫を投げ捨てる決断をするのだろうか。
こういう極端な意見(同意する人の数が確実に少ないであろう意見)を支持して注目を集めるはてなの論客としてのディベート心に火がついただけなのだとは考えられないか。


これからこの問題はネット上だけでの話題ではなく更なる広がりを見せることが予想される。落ち着いて考え直す時間はまだあると思うのだけれど、どうだろう。